ミーツ英語

9月からイギリス留学予定!元予備校講師・現大学院生が送る英語学習法・英文法解説・参考書紹介

英国ビザ取得に至るまでの道②準備編

留学準備に追われているあいだに前回の投稿から少し時間が空いてしまいました。

 

今回は、実際にオンライン上+申請センターでビザ申請を行う前の準備としてどのようなことを行ったかをご紹介します!

 

今回の記事では特に、資金証明書類について、他のページにはないようなとっても大切な情報が書かれています。そこだけでも読んでほしいです!

 

・ビザの種類

まずですが、私の身分と申請したビザの種類を説明しておきます。

 

私は今現在30代前半で、日本で大学院の博士課程に通っています。10月からイギリスの大学の大学院にPhDを取得するために留学予定です。留学期間は正規の課程で博士論文を書き上げられれば3年ですが、延長して4年で書き終える人も多いようです。

 

ですので、私が申請した英国ビザは、Tier 4と呼ばれる学生ビザになります。もうここらへんから意味がよくわからない用語が出てきて不安になりますよね、でも大丈夫です。私は最後まで学生ビザがなぜTier 4と呼ばれるか知りませんでしたし、今も知りません。ほかのビザを何と呼ぶかさえ知りません。そんなものです。後で書きますが、私の場合は合格した大学からTier 4のビザを取得するようにとの指示がありました。

 

なお、同じTier 4でも大学と大学院の違いや留学期間の違い等があるかもしれません。今後の記事はすべて大学院博士課程に留学する人向けということにご留意ください。

 

・いつから申請できる?

私が申請した2019年時点では、留学開始の3ヶ月前からしか申請できませんでした。

 

ということは、私の場合、留学が始まる10月の3ヶ月前、つまり7月から申請できたはずなんですが、後で説明する資金証明の準備の関係で、結局申請できたのは8月前半でした。

 

ここで先取りしていってしまいますと、ビザが取得できて処理をされたパスポートが返ってきたのは8月中旬のことでした。

 

・書類の準備

さて、留学が決まりました、3ヶ月前になりました、ですぐビザが申請できるわけではありません。けっこう準備に時間がかかります。申請がギリギリになって焦りたくなければ、前もって準備を進めておきましょう。

 

①CAS番号

まず一番最初にやることは、大学にCAS番号というものを発行してもらうことです。

 

これはConfirmation of Acceptance for Studiesの略で、この番号に申請者の情報がひもづけられていて、イギリス政府はこの番号をとおして、申請者が大学からオファーをもらっているかどうかとか、IELTSの点数を満たしているかどうかなどを確認できるようです。

 

ちなみにですが、すでに大学にアプライする時点でIETLSのスコアシートを提出していて、それで合格していれば、ビザ申請に必要な語学テストの点数をすでに満たしていることは、CAS番号をつうじて確認されるのですね。したがって、IELTSのスコアシートを必要書類としているブログやサイトはけっこうありますが、CAS番号で確認できる場合は不要になるはずです。もちろん、不安なら持っていけばいいと思います(私も持っていきました(笑)。結局提出不要でしたが……。)

 

さて、このCAS番号は大学によって発行の仕方が異なるかもしれません。ほかの大学のことは知りませんが、私の留学先大学では、(ビザではなく大学のコースの)アプライ時にポータル上でアカウントを作成する必要があり、合格した後もそのポータルでいろいろな手続きが行われます。Tier 4ビザ申請にあたってそのポータルでCAS番号の発行を申請するようにとのメールが送られてきました。そこで、ポータル上で手続きをしてCAS番号の発行を申請しました。私の大学の場合は申請して2、3日でCAS番号が発行されました。

 

これは、私の大学の場合、PDFなどのファイルではなく、ポータル上のページに番号が記載されているだけでした。ここから重要なので、ぜひ覚えておいていただきたいのですが(申請についての記事でまた書きますが)、その場合、CAS番号が記載されたページは当日プリントアウトしてもっていくことをオススメします。

 

私はビザ申請をするにあたって、いくつかのブログやサイトをっ参考にしましたが、それらの多くで、CAS番号は書類形式でなく、番号だけ控えておけばよい、CAS番号が記載された書類は不要と書かれていました。これは、英国のいくつかの大学のホームページでビザ申請にかんするアドバイスのところにもそう書かれているのを見かけました。

 

しかし!、私は新橋のビザ申請センターで当日、CAS番号の記載された書類の提出を求められました(ただ、求め方としては、留学先大学がわかる書類を提出してください、と言われました。そこでCAS番号が記載された書類を出して受理され、それでビザが取得できました。もしかしたら入学許可書などでもよかったのいかもしれませんが、念のため、CAS番号が記載された書類を持っていくことをオススメします!)

 

すこし脱線しますが、このように、ビザ申請について書かれたページは、内容にけっこう違いがあります。そして、どれが正しいかもよくわかりません。私のブログでは、ほかのページより文字数は多いかもしれませんが、その分丁寧にビザ申請で体験したすべてをお伝えします。それでも人によっては必要な書類やプロセスが違ってくることもあるかもしれません。ですので、できる限り多くのページを参照したうえで、万全の備えをしてくださいね!

 

というのは、これは先に英国留学している先輩から聞いた噂ですが、書類に不備などがあり、ビザ申請が却下されると、二度目以降はとても審査が厳しくなるとのことです。弁護士をつけなければならなくなったりするそうです……。

 

②資金証明書類

さて、この項目は必読です。Tier 4ビザ申請をするあらゆる方に読んでいただきたい!

 

Tier 4ビザ申請の難関、資金証明にかんしてです。

 

資金証明とは、Tier 4の場合、9ヶ月以下のコースならコースの授業料とコースに要する月数分の生活費、9ヶ月以上なら1年目の学費と9ヶ月分の生活費が28日間以上、通帳に預金されていることを証明する書類になります。詳しくはこちらのページをご覧ください。私の場合何を用意したかは後でちゃんと書きます(後で書きますが、提出はしていません)。

 

この資金証明書類は、上のリンクのようなビザ申請代行会社のページでは必要とされていることが多い一方、私のブログのように、体験談がつづられているブログではほとんどの場合(というか私が参照したものは全部!)実際には不要と書かれています。

 

どういうことかと言いますと、このページにリストアップされている高等教育機関に留学する場合、CAS番号があれば、日本はLow  risk nationalitiesに指定されているので、資金証明書類は不要とされているんです。これは英国政府自身が認めていることで、またのちに記事にしますが、申請センターに行く前にウェブ申請をする段階で(これも意味不明かと思いますが、英国ビザ申請はウェブ申請+申請センターでの申請の二段構えになっています)、当日申請センターにもっていくべき書類のチェックリストが発行されます(これも謎かと思いますが、このチェックリスト自体が持っていくべき書類だということも頭の片隅に置いておいてください。これについてはまた注意喚起します)。そして、そのチェックリストには次のような記述があります。

 

You do not need to provide evidence of your qualigications or finances as you are a national of a country mentioned in Appendix H of the Immigration Rules.(あなたはImmigration RulesのAppendix Hに言及されている国の国民なので、あなたの資格の証明(入学許可証とか?)あるいは資金証明を提出する必要はありません。)

 

しかし!、この直後にはこう続いています。

 

Occasionally, UK Visas and Immigration (UKVI) may request this evidence while your application is being considered. (時々、UKVI(これはビザ申請を受理し審査する政府機関です)はあなたのビザ申請が審査されている間に、この証明(資金証明)を要求することがあります。)

 

そして、怖いのですが、その後には次のように続きます。

 

If the evidence is requested, your visa application may be refused if you do not provide it.(もし証明が要求されたにもかかわらず提出しなかった場合は、ビザ申請が却下されることがあります。)

 

つまり、日本から上のリンク先にあるPDFに載っている高等教育機関に留学する場合、資金証明は基本的に不要なのですが、時々抜き打ちがあるのです!!そして、抜き打ちで求められたとして、資金証明は、上述したように28日ルールというのがあるので、用意してないと要求されてもすぐに提出できないのです。そして、もしかしたらそれでビザ申請が却下される可能性があるのです!

 

そんなことって本当にあるの?と思いますよね。私もそう思いました。色々なブログを見て、実際に不要だったと書かれていたので、まあ用意しなくてもいいか、と思っていたのです。しかし、先に留学している先輩に訊くと、やはり抜き打ちが稀にあるとのことで、その先輩も念のため資金証明書類を用意したとのことでした。

 

そして、ここから要注目です!なんと、現在所属している大学院から英国に留学する別の方で、私の翌日にビザ申請を行った方が、抜き打ちの対象になってしまったのです!!!

 

その方はちゃんと書類を用意してあったので大丈夫だったようです。(それでも、私より10日ほどビザ取得が遅れていました。)

 

もちろん、資金証明書類を要求されるのは稀なことかと思います。でも、もし抜き打ちに引っかかったら、用意してければたいへんなことになります。ですので、私としては、資金証明書類は用意しておくことをオススメします。

 

さて、上で言いましたように、7月になってから先輩に資金証明書類を用意しておくことをすすめられたので、本当なら7月に申請する予定だったのですが、通帳に28日お金を預けてから、すなわち8月に入ってからの申請になってしまったのです!

 

資金証明に必要な額はかなりの額になります。私の場合だと1年分の学費約250万円に、9ヶ月分の生活費150万円、計400万円になります。読者の方には経済的に豊かな方で、それなりに貯金のある方もいるかと思いますが、わが家はそんなに豊かではありませんでした。そこで、恥ずかしながら、親の知人から借金をしました。今回は見せ金ということで、また家族のように親しくしている間柄でしたので貸していただけましたが、普通はそうはいかないかと思います。

 

上で言及した先輩は、このために、第一種奨学金を何年か借りて積み立てておいたそうです。

 

このように、ビザ申請にあたってはかなり事前から準備の必要なものがあります(と言っても、資金証明書類だけかな?)。早めに準備をはじめてください。以上、ぜひ知っておいていただきたいことでした。

 

さて、資金証明書類としては、自分名義か親名義の通帳と、それを英文に翻訳した書類もセットで提出しなければなりません(あくまで抜き打ちで要求された場合です、念のため)。どういう書類が必要になるかの詳細は、あらためてこちらのページなどを参照してください(ただ、このページの情報も、実際とはけっこう違うことが書かれています。たとえば、私の場合は顔写真とオンラインで作成した申請書は不要でした)。

 

上のリンク先にもありますが、英文への翻訳ということで、銀行が英文の残高証明書を発行してくれることがありますが、残高証明書では資金証明書類として認められないので気をつけてください。というのは、資金証明は、口座に28日間入っていたことが分かる書類でなければならないので、残高証明書は資金証明にはならないんですね。

 

そこで、通帳で28日間の取引きの動きがわかるページと、表紙をめぐった最初のページ(印など印刷されているページ)を英文に翻訳してもらわなければなりません。私は株式会社翻訳センター様のお世話になりました。この会社は、通帳のどのページの翻訳をお願いすればいいのか質問したら丁寧に教えてくれたり、本当は1ページいくらなんですが、1行しか記載のないページはサービスでタダにしてくれたりと、とても親切で素晴らしい会社でした。ほかのある会社に相談したところ、内容についてはお答えできませんと言われ、絶望したところ、たいへん安心できました。なお、翻訳センター様は翻訳証明書も発行してくれます。

 

通帳のページをスキャンしたjpegファイルを送って見積もりをし、実際に発注してから4日ほどで紙媒体の書類が郵送で到着しました。この日数も準備にかかる日数として考慮しておくべきです。代金は税込みで5400円でした。

 

長くなりましたが、以上で準備は完了です。ここまで来たらあとはウェブ申請に進みます!それについてはまた次回!!ぜひご期待ください!!!